諸行無常・諸法無我ワールド
私たちの生きる世界は、諸行無常・諸法無我ワールドです。ここでは、あらゆるものごとが、関係しつつ変化しています。これを、「縁起の法」と言います。
縁起の法は、さまざまに表現されていますが、私は、主として、「原因・結果の原理」と「原因・条件・結果・影響の原理」を研究しています。 ここでは、「原因・条件・結果・影響の原理」を学んでみたいと思います。
原因・条件・結果・影響の原理
原因・条件・結果・影響の原理は、次のように説明されます。
ものごとが起きるには、必ず原因があります。しかし、原因だけでは何も起きません。
ものごとが起きるには、必ず条件があります。しかし、条件だけでは何も起きません。
原因と条件が関わり合うと必ずものごとが生じます。起きたものごとを結果と言います。
結果がそれだけで終わることはありません。必ずあとあとに影響を残します。

諸行無常・諸法無我との関係
「原因・条件・結果・影響の原理」をよく見ますと、「原因・条件」は「関係」を表し、「結果・影響」は「変化」を表しています。 「原因・条件・結果・影響の原理」は、「諸行無常・諸法無我」を一つにまとめていることが分かります。
縁起の法の方向性
諸行無常・諸法無我ワールドには、方向性があります。調和しようという方向性と、発展しようという方向性です。ふたつの方向性はひとつになって、調和しながら発展しようという方向性になっています。 縁起の法も、この方向性を持っています。
ものごとが調和と発展に向かっていることを「善」といい、調和に反していること、発展に反していることを「悪」といいます。
人間の行ないにも善・惡があります。調和と発展に寄与する行ないは善なる行ないです。調和を乱す行ない、発展を阻害する行ないは惡なる行ないです。
調和が発展を生む
「原因・条件」が調和の関係にあるとき、「結果・影響」として発展が生まれます。発展の先にあるものは、より高度な調和です。調和が発展を生み、発展が調和のレベルを上げるのです。
善い人間関係
人と人との善い関係とは、調和のある関係です。互いに信頼し合い、互いに受け入れ合い、互いに協力し合うというような関係です。
調和のある関係からは、より良いものが生み出される可能性が高くなります。より良いものとは、みんなが喜ぶもの、みんなを幸せにするものです。そして、より高くより深い調和を生み出すものです。
悪い人間関係
人と人との悪い関係とは、調和の乱れた関係です。互いに不信感を抱き、互いに背中を向け合い、互いに争い合い、互いに相手を否定し合うというような関係です。
調和の乱れた関係からは、相手を傷つけたり、排除したりする発想が生じます。こうして、ますます、調和が乱されます。
法則
原因が同じであり、条件が同じであれば、必ず同じ結果が出る場合、この原因・条件・結果の関係を「法則」と言います。
現代の科学は、「法則を求める学問」と言っていいと思います。自然科学は自然界の法則を求めます。社会科学は社会現象の法則を求めます。人文科学は人間に関する法則を求めます。
お釈迦さまは、人間、人間関係、人生に関わる法則を洞察し、あらゆる角度から検証して間違いないと確信したものを、人びとのために説き明かされました。これによって、数知れぬ人々が救われてきました。現在も、多くの人びとが救われています。

