諸行無常・諸法無我ワールド
私たちの生きる世界は、諸行無常・諸法無我ワールドです。ここでは、あらゆるものごとが、関係しつつ変化しています。これを、「縁起の法」と言います。
縁起の法は、さまざまに表現されていますが、私は、主として、「原因・結果の原理」と「原因・条件・結果・影響の原理」を研究しています。
ここでは、「原因・結果の原理」を学んでみたいと思います。
原因・結果の原理
原因・結果の原理は、きわめて単純な原理ですが、多くのことを語ってくれます。
原因があれば、必ず結果があります。 結果があれば、必ず原因があります。
原因を作れば結果が出ます。 結果が欲しければ、原因を作ればいいのです。 結果が出ないのは、原因を作っていないからです。
原因を作らなければ結果は出ません。 結果が欲しくなければ、原因を作らなければいいのです。 結果が出てしまうのは、原因を作っているからです。
同じ原因を作り続ければ、同じ結果が出続けます。 いつまでも原因を作らなければ、いつまでも結果はでません。
結果が出ているからには、原因があります。 原因を取り除けば、結果はなくなります。
原因・結果の原理は、まだまだ、多くのことを語ってくれます。
四聖諦
お釈迦さまの教えの中でも中心をなす「四聖諦(四諦)」の教えは、原因・結果の原理の次の理論で構成されています。・結果が出ているからには、原因があります。・原因を取り除けば、結果はなくなります。
苦諦:「現在、自分が苦しんでいる苦悩」を明らかにします。 現在、自分が苦しんでいる苦悩は、結果です。
集諦:「自分の中にある苦悩の原因」を明らかにします。 結果が出ているからには、原因があります。 現在の自分の苦悩という結果の原因は、現在の自分の中にあります。
滅諦:「自分の中にある苦悩の原因」を取り除けば、「現在、自分が苦しんでいる苦悩」がなくなること明らかにします。 原因を取り除けば、結果がなくなります。 自分の中にある苦悩の原因を取り除けば、自分の苦悩はなくなります。
道諦:「自分の中にある苦悩の原因」を取り除くための方策を明らかにします。 自分の中にある苦悩の原因を取り除けばよいと分かっても、容易に取り除けるものではありません。取り除くための確実な方策を立てることが必要です。 方策が立ったらこれを実践します。実践すれば苦悩の原因が無くなり、苦悩がなくなります。
法則
「原因が同じであれば、必ず同じ結果が出る」という場合、この原因・結果の関係を「法則」と言います。
現代の科学は、「法則を求める学問」と言っていいと思います。自然科学は自然界の法則を求めます。社会科学は社会現象の法則を求めます。人文科学は人間に関する法則を求めます。
お釈迦さまは、人間、人間関係、人生に関わる法則を洞察し、あらゆる角度から検証して間違いないと確信したものを、人びとのために説き明かされました。これによって、数知れぬ人々が救われてきました。現在も、多くの人びとが救われています。
思いに任せぬ苦しみ
ものごとは自分の思い通りに動くのではありません。 ものごとは、法則の通りに動きます。 自分の中に、貪欲・瞋恚・愚痴などの迷いがあるときは、どうしても法則から外れたことを思い、法則から外れた行ないをしがちです。このため、自分の思いは実現しないのです。
自分の思いが実現するためには、二つの条件が必要となります。 ひとつは、自分の思いが法則に合っていることです。 もうひとつは、この思いを実現するための行ないが、法則に合っていることです。
法則に合った思いと、法則に合った行ないが揃ったとき、思いは実現するのです。
そういう人は、現実に存在しています。世に名人、上手と言われる人は、法則通りに思い、法則通りに行動している人たちです。 人生においても、法則通りに人生を思い、法則通りに人生を歩めば、思い通りの幸せな人生を実現することができるのです。

